序章

PROLOGUE

序章

手つかずの雄大な自然と、そこに暮らす人々のささやかな営みが作り出した風景が融合する後志しりべし地区やニセコの風景。
圧倒的な自然の力によって生み出される四季折々の表情は、見る人を魅了し感動をもたらす。
しかし、季節の移ろいはあまりにも繊細で、風景は一日ごと、1時間ごと、いや、ときに1分ごとにも変化してゆく。
気づかないほどの微細な変化の積み重ねで移り変わる季節を、四季や二十四節気で分けて語るのは難しい。季節の微妙な境目こそ、心の琴線に触れる風景が広がっているからだ。
ゆったりとした時の流れの中で自然と対峙したときに見いだせるニセコの風景、北の大地の造形美。ふとした瞬間に垣間見えるニセコの表情。そのすべてを実際にこの地を訪れて体感していただきたい。
「楽 水山」は誕生に向けて、季節と共に歩み始めている。そして、再び冬が訪れる頃、この地で「楽 水山」との出逢い、重ねてゆく年月の始まりが待っている。

春-花紅柳緑-

一年の半分は雪に覆われるほどの厳しい冬を越え、雪どけが進んで地面が姿を現すと、待ちわびていたかのようにフキノトウが太陽に向かって葉を広げ、カタクリやエゾエンゴサク、フクジュソウが花を咲かせる。まだ冷たい空気の中、柔らかな日差しを浴びて咲く可憐な姿は「春の妖精」といった風情。ニセコ町の双子のさくらんぼの木も、雪に耐えた枝に葉をつける準備を始める。大量の雪解け水で尻別川は夏より水位が2mも増し、農作物を潤す水を豊かに湛える。雄大な羊蹄山の頂にはまだ雪が残るものの、生命の息吹がそこかしこに感じられ、ニセコ全体が春の訪れを喜んでいるかのようだ。北海道の春は、梅、桃、桜が美しさを競うように咲き揃う。同時期にさまざまな花を目にすることができるのは北海道ならでは。5月下旬には芝桜が見ごろを迎え、ピンク色に染まった地面と新緑のコントラストに目を奪われる。

夏-山光水色-

北海道の短い夏。6月下旬から9月上旬にかけて、ニセコは夏の表情を見せてくれる。太陽の光がたっぷりと降り注ぎ、深緑の木々は生命力をみなぎらせて空を仰ぐ。湿度が低いので空気は爽快な肌触り。吹き渡る風が一服の清涼剤だ。空はどこまでも青く、緑に覆われた羊蹄山の稜線がくっきりと浮かび上がる。ニセコエリアはどの場所からも羊蹄山が望めるが、場所によって山はさまざまな表情を見せてくれる。どの地域に住む人も「ここから見える羊蹄山が一番だ」口を揃える。羊蹄山がいかに愛されているかが分かる言葉だろう。
夏は避暑が心地良い。アウトドアアクティビティには絶好のシーズンだ。豊かな自然の中でトレッキング、ゴルフ、サイクリング、フィッシング、乗馬、キャンプ、ラフティングなど多彩なアクティビティが揃う。
少し足を延ばせば、神々が住むとまで言われる神秘的な景観が魅力の神仙沼や、鮮やかにきらめく青さで「積丹ブルー」と呼ばれる日本海沿岸の絶景が広がる。

秋-秋天一碧-

短い夏が終わりを告げると山々は紅葉で染まっていく。北海道の紅葉は赤や黄色のさまざまな色合いが織りなす深いグラデーションに目を奪われる。鮮やかに彩られる山並みを貫くニセコパノラマラインは絶好のドライブルート。澄んだ青空と紅葉の大パノラマが広がる。紅葉に彩られた神仙沼は、深く澄んだ湖面が鏡のように紅葉を映し、静謐な雰囲気を一層深める。
実りの秋。ニセコは昼夜の寒暖差が大きく、肥沃な土地と羊蹄山の湧水に恵まれた北海道でも有数の農業地域。羊蹄山の麓に広がった畑は収穫のシーズンを迎える。ジャガイモ、米、ゆり根、カボチャ、豆など種類豊富な野菜たちがお目見え。地元の生産者が手間を惜しまず丹精込めて育てた高品質で安心・安全な農産物だ。道の駅に並ぶ野菜は生産者の顔がわかるようになっている。誇りを持って農業に取り組んでいる姿勢の表れだ。ニセコをはじめ後志地区は野菜、肉、魚介類など食材の宝庫だ。これらの食材をふんだんに使った料理が楽しめるのも秋の魅力のひとつ。
そして、風景は急ぐように冬支度を進めていく。

冬-滴水成氷-

ニセコの冬は長い。静寂に包まれた白銀の世界が広がり、極寒の空気のもと大地は眠りにつく。雪化粧が施された木々はひっそりと佇み、低い太陽の光が雪原に長い影を落とす。遠くに見える雪の羊蹄山は気高く美しい。朝は羊蹄山の向こうから太陽が姿を現し、雪原を赤く染める風景が広がるのはこの時期だけの自然美だ。静寂に包まれた雪原の下で、土は来たるべき春に備えて休息し、ゆっくりとエネルギーを蓄える。豊かな実りをもたらすために。
ニセコは世界最高のパウダースノーに恵まれるエリア。圧倒的な降雪量で山々はすっぽりと雪に覆われる。ニセコアンヌプリは4つの広大なスキー場を有し、世界一とも称される雪質を求め、世界中からスキーヤー・スノーボーダーが集う。深く積もったサラサラの軽いパウダースノーを滑ると、泳ぐような独特の浮遊感に魅了される。山頂から眼下に広がる心が洗われるような冬景色も魅力のひとつ。まさに非日常の世界が味わえる。厳しい冬の中で雪や風、空と太陽がニセコの大地に描く雄大なシーンは、静かながら胸に大きく迫る。

ここ、ニセコ・後志地区は言葉では表現しつくせない感動に満ち溢れている。
その感動を味わう旅に出よう。
原風景の里山へ。
楽 水山とともに。

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  • 序章2020/02/03

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